<相続人による自動車登録申請>
被相続人が、生前、他人に自動車を譲渡した後、名義変更(移転登録)の手続を終了しない間に死亡してしまいました。この場合、どのような登録手続を行わなければならないでしょうか。
自動車の登録の申請は、すでに登録されている登録名義人ま又は当該登録の申請によって登録名義人となるべき者が行うのが原則です。しかし、一定の場合には、権利名義人以外の者でありながら、申請代理人としてではなく、独自に申請者たる資格を有する場合があります。その1つが、相続人による申請です。
これは、登録の原因たる事実はすでに発生しながら、登録の申請がなされない場合に、登録権利者又は登録義務者について相続が開始した場合に、被相続人自身が申請しえたであろう内容の登録をその相続人が申請することができるとするものです。
この種の自動車登録は、申請者(相続人)と登録名義人(被相続人)が一致しない場合であって、相続を登録の原因とする名義変更(移転登録)とは異なります。
このような相続人による被相続人名義の登録を認めることができる根拠は以下の通りです。
自動車登録の申請を行う前に、登録権利者又は登録義務者たるべき者につき相続が開始した場合は、登記申請権(国又は地方公共団体の機関に対し登記、登録上の処分を求める権利)及び実体法上、被相続人が有していた登記請求権又は登記協力義務を相続人が承継すると考えることができます。また、自動車登録は、不動産登記と同様に物権変動の対抗要件にすぎないので、物権変動自体が登録名義人である被相続人によって実施されているような場合にあっては、自動車登録の申請を行うことについて正当な事由を有する相続人が申請することは、何ら支障がないということができます。
なお、相続人による申請の場合、申請書に登録の原因を証する書面のほかに、相続の事実を証する書面(戸籍の謄抄本等)を添付することが必要です。
2007年06月20日
相続人による自動車登録申請
posted by tsuda-car at 00:00
| 自動車登録手続の概要